アンティークのような空気が流れる
長峰菜穂子さんの器

ブロンズ釉や柿渋で染められた、長峰菜穂子さんの器。
一つ一つ手作りされた新しいものでありながらも、
時を経て醸し出されたような落ち着いた空気を持つ器は、
食卓に新鮮な彩りを添えてくれます。
小さな皿は、薬味や醤油、ソース、箸置きとしても。
存在感ある大きなプレートは、おもてなしにも活躍です。

ブロンズ釉の器の取扱について:
金属質の釉薬を使っておりますので、食洗機、オーブン、レンジでのご利用はお避け下さい。また酸性のもの(酢、柑橘類など)に長時間つけると変色することがありますので、ご注意ください。

白い器の取扱について:
植物の渋で染めております。漂白すると染めた色が落ちる場合があります。
長峰菜穂子さん、インタビュー

陶芸を志されたきっかけを教えてください。

大学3年のときに陶磁器科を専攻しました。
そこで道具を介さず、直接素材(土)に手で触れてモノを製作することに魅力を感じました。

お友達3人と「アトリエ線路脇」 で創作活動をされていますが、始めるにいたった経緯や「それぞれが作り手である」という側面から受ける刺激や日々の関係についてなど、お聞かせいただけますか?

もともと地元の友人達で家も近く、学生時代からの付き合いです。それぞれ美術系の学校に進学していました。卒業後、地元を離れたり、ばらばらになっていたのですが不思議とそれぞれの事情で同じようなタイミングに地元に戻ってきていて、3人で始めました(和紙作家の子のお父さんがアトリエの大家さんなので古い平屋のアパートを自由に使わせて頂けて有難いです)。

共同アトリエですが普段はそれぞれのペースで製作しています。
毎日顔を会わせるときもあれば、全く会わないときもあります。

良い点もあり、もちろん悪い点もあります。
良い点は、扱う素材が3人それぞれ違うため、客観的なアドバイスがもらえること。
変に張り合うことなく協力できる部分もありますし、刺激もあります。そして交友関係が広くなりました。
思いもつかないアイデアやアドバイスもらえたり。
鉄作家の子はとってもきれい好きで道具を大事にしているので、見習わなきゃと思っています。

悪い点は、顔を会わせるとついついおしゃべりしてしまうことです。
私の場合、つい頼りすぎてしまうことがあったり……反省。
とはいえ、学生時代からの付き合いなので気心も知れていて、たまにケンカしつつもうまくやっていると思います。
ちなみに、和紙作家の子は現在オランダ留学中です。

長峰さんの作られるものからは、アンティークのような空気感を感じますが、形やブロンズ釉、柿渋を使うなど、古いものにインスピレーションを感じながらも、質感や素材の組み合わせにクリエイティビティーを感じ、ご自分の作品を作られているなと、私はそこが魅力に感じるのですが。

古いものはもともと好きです。
なにかと物置や母や祖母ののタンスなどよく探ってました。フィリピンからの帰国後、以前はそれら好きなものを形にしようとは思いもしませんでした。
「作品に自分の個性をだすこと、だれもやってないような作品を作りたい」と気張ってました。けど、我や自己が出すぎていたのでしょうか、しっくりきませんでした。そんな中、骨董と違う古道具というモノを売る店があると知ったとき、びっくりしました。興味のない人からするとゴミみたいなものですから(笑)。
“みたて”や”写す”という言葉を知って、やきものを作る上で具体的な形がみえました。古道具には年月を経た独特の質感や形があり魅力的です。

青年海外協力隊に参加され、
フィリピンで陶芸指導をされたことがあるそうですが。

はい。
山や畑に土を掘りに行き、作品をつくり、ココナッツの殻で穴窯を焚いてました。毎朝生徒を迎えに行き(迎えに行かないとサボるから)、休みの日は生徒に遊んでもらい、あちこち連れ回されていました。

ボランティアで参加したつもりでしたが逆にたくさんの人に助けられ、学ぶことが多かったです。
フィリピン人の、「自分にも他人にも寛大な(テキトーともいう)国民性」と、人なつこく、世話ずきな性格にとても助けられました。
行ったばかりの頃は正直大変でしたが、不思議と楽しいことしか覚えていないです。
とっても貴重な良い体験をさせて頂きました。

お休みの日はどのように過ごしていますか?

休むのは窯焚きの次の日位です。
(窯焚きは朝4時〜夜中2時頃までかかるので)
主に寝てます。

これから形にしていきたいものや展望について、
お聞かせいただけますか?

作品については今の方向性を広げつつ、窯の焚き方や釉に重点を置きもっと研究し深めてゆきたいです。

今後の予定などありましたら、教えてください。

今後も個展などで新作を発表しつつ、企画展やクラフトフェアなどのイベントに参加してゆきます。
展示会のスケジュールはホームページのEXHIBITIONでお知らせしています。

長峰菜穂子 ホームページ

長峰菜穂子(ながみね なおこ)
武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科陶磁科卒業。
笠間焼き窯元に。茨城県笠間焼窯業指導所釉科終了。
青年海外協力隊に参加し、フィリピンにて陶芸指導。
2003年、埼玉県、アトリエ線路脇に築窯、作家活動開始。
アトリエ線路脇