はじめての一人旅

新年、もう8日めですが、あけましておめでとうございます。
今年も多くの皆さんといい時間を過ごし、幸せや笑顔のきっかけをお届けできるといいなと
思っています。
どうぞよろしくおねがいいたします。

昨年は、新しいスタッフも増え、カフェのスタートをはじめ新たなこともいろいろとはじまり
くらすことにとって、新しい一歩の一年でした。
今、働くみんなとの仕事はとてもたのしく、心地よく、気持ちのいいひとたちばかりで
仕事とは本来こうあるべきなんだなと実感しています。

さて今年は元旦から新幹線で大移動し、夫の実家へ行きました。
そして翌日からわたしだけ子どもたちとはじめて離れて、ひとり広島と大阪の友だちに
会いに出かけました。
一人旅、というのとは少し違うのだけれども、この10年授乳と添い寝がなんだかんだで
ずっとあったので、子どもと離れてひとりでというのは初!
だいじょうぶかな?という心配もあるけれど、
ここはだんなさんやおばあちゃんたちを任せて、せっかくだからたのしまなくちゃ!と
2日半の旅にでました。

福山から広島までは九州新幹線さくらに。
席も広いし、ラグジュアリーでよかったけれど、20分ちょっとで下車せねばならず。
昔、一緒に働いていたさぬとカキ三昧の夕食を食べて、一泊。
朝はフレンドリーなあたたかいおかあさん手づくりのごはんを食べて
たくさんおしゃべりし、たのしいひととき。
そのあとホームページを見てたら、大阪発の雑誌『in/sects』の取扱店というので
広島のgrafica living storeというお店が載っていて、てっきり本屋?かと思いいくと
洋服屋さん。それがあんまりにも自分好みのセレクトで、
シャツやらパンツやら、やっぱりこういうメンズっぽい定番らしい定番が何より好き。

しかし、こうしてあれやこれやと試着して洋服を選ぶなんて、
ほんとにもう何年もしていなかったことに気づいて、ついついたくさん買い物を。
いいお店だったなあ。こういう感じのセレクトの店って、東京ではあんまり見かけないな。
洋服にテンションあがってしまい、『in/sects』は買わず。
あとで大阪のスタンダードブックストアーで買ってみる。

翌日は大阪へ。宿泊は通天閣界隈の新世界へ。
昔安宿だったところをリニューアルして、バッグパッカーズホテルになっていて、
友人が夜回りで週に一度そこに宿泊しているというので、そこへ。

新世界はまるで観光地のようになっていて、観光で訪れたひとたちもたくさんで
そのかわりぶりに驚く。確かに、他の土地の人から見た、いわゆるベタな大阪は
このあたりがわかりやすいんだろうな。

住吉が地元のわたしが、西成の中心地であるこのあたりに足を踏み入れたのは
大人になって福祉の学校にいっているときに実習先が釜ヶ崎のど真ん中で
それがはじめてだった。通天閣あたりの串カツやには、父親に連れられて何度か
行っていたけれど、子どもながらに何だか怖かった思い出がある。

小さい頃は天王寺からバスで家に帰るのにこのあたりを通過するのだけれど、
「商店街を抜けたら、片一方の靴がなくなってたりするんやで」とか、
もっと恐ろしい話をいつも親から聞かされ続けていたし、
実際に少しだったけれど実習で訪れたこの町のひとびとの大変さ、しんどさ、
どうしようもなさを感じているので、観光名所みたいになっていることにはやっぱり違和感は覚える。
そこに落ちたお金は、そこで暮らすおじさんたちには、きっと何の関係もないし。

わたしの心からの友人である彼女は、週末はここで暮らすホームレスのひとたちの
夜回りをし、平日はこの町で一人暮らしをする年老いたひとたちのヘルパーをしている。

ものすごく辛抱強くひとりひとりに寄り添い、
イキイキと西成の町を自転車で走り回る彼女の姿は美しかったし、
離れていてもいつも一緒に生きているという感覚をもっているので
そんな友だちがいることが、ほんとにうれしかった。

そんなお正月の一人旅。

今、書いたのにアップしていなかったことに気がつき(今日、2月16日)
そっとアップしたりしています。