とびきりおいしくて、少し特別な気持ちでいただく

修道院のお菓子

かわいらしくて、素朴で、純良な材料で作られたクッキーやケーキなどの焼き菓子。これらのお菓子は、修道院で日々祈りを捧げるシスターたちの手で、ひとつひとつ焼き上げたもの。それぞれの場所で受け継がれてきたレシピで作る、ユニークなホーム・メイド・スイーツです。

長崎レデンプトリスチン修道院の、ふたを開ける度にわくわくと心踊るクッキー缶。 

鎌倉レデンプトリスチン修道院の、6つのフレーバーが楽しめるさくっと軽やかなクッキー。

伊万里トラピスチヌ修道院の、香ばしく焼き上げたクッキーとガレット。

鹿児島聖ヨゼフ修道院の、乙女心をくすぐるショートブレッド。

今回、4か所の修道院で作られているお菓子を、特別に販売させていただくことになりました。

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鎌倉レデンプトリスチン修道院の中庭

世界の平和と人々の幸福を願い、祈りの生活をされている修道院のシスターたち。

伊万里トラピスチヌ修道院の聖堂

その生活は、聖務であるお祈りを柱にして、その間に食事や労働、読書などの活動を入れて構成されています。

修道院の1日 (伊万里トラピスチヌ修道院)

3:30 起床
3:50 夜課
4:30 読書
5:55 黙祷
6:30 賛課(朝の祈り)
7:00 ミサ
7:50 朝食
8:45 三時課
9:00 労働
11:45 六時課
12:00 昼食
13:30 九時課
13:45 仕事
17:00 晩課
17:45 夕食
19:20 終課(1日の終わりの祈り)
20:30 就寝

精神を研ぎ澄ませて行うお祈りに対して、労働はからだを動かす手作業や畑仕事が中心。クッキーやケーキ、タルトなどのお菓子を作ったり、農作業をしたり・・生計を立てるため、そして人間としてのバランスをとるためにも、それらは大切な仕事として修道院の生活に組み込まれています。そうして作られたお菓子は、修道院内にある売店でささやかに販売されています。

畑仕事をする鎌倉レデンプトリスチン修道院のシスター

修道院には守らなければならない厳しい戒律もありますが、共同生活を大切にし、食事の時間やお祝いの日には団欒して楽しむ、という一面もあります。今回お菓子をご紹介させてほしいとお願いするなかでお話をさせていただいたシスターはみなさんほがらかでやさしく、おおらかでチャーミング。祈りを捧げる存在が心の中にいて、その存在に見守られている。そんな彼女たちが感じている安心が、こちらにも伝わってくるようでした。

クッキー作りをする長崎レデンプトリスチン修道院のシスターたち

なにも知らなければ、かわいくておいしいクッキー。だけどその生まれた場所をたどると、そこには修道院で祈りを捧げながら、人々の幸福を願って毎日決まった時間に工房に立つシスターたちの存在があります。ひとくちかじると、その祈りを少し分けていただくような気がして、あたたかな気持ちになるのです。

鹿児島聖ヨゼフ修道院

命をわけていただき、生かされているということ。
今この瞬間をからだ全部で感じて生きること。
まわりにいる人を大切にして、愛を与えること。
持っていないものを嘆くのではなく、
今手の中にあるものを慈しみ、感謝すること。

現代社会の中でつい忘れがちになってしまう、そんな人間の基本。
そんなことにも思いを巡らせながら、とびきりおいしくて、少し特別なお菓子をお楽しみください。

※大量生産とはかけ離れた生産量ですので、今回は少量でのご用意となりますがご了承ください。ご購入は、1種類につきおひとり様1点とさせていただきます。

Photo:Haruki Anami


おまけのBOOKコーナー
テーマ:静かな本、静かな心

修道院での生活で独特なのが、いつ何をするのという「時間割」がそれぞれの場所で決まっているということ。もっともっとと求めればきりがなく、歯止めがきかなくなっているような世の中で、その1日にできることを、できる分だけ、こつこつと続けていく。その淡々とした生活リズムは、ストイックに見える一方で、どこかほっとするものにも思えました。

今日は、ここまで。
そうやって立ち止まって深呼吸すれば、心のなかに余白と静寂が生まれます。すぐに何かで埋められてしまいそうなその余白と静寂が、1日にほんの少しでも、誰もに必要な気がします。

静かな心に寄り添ってくれる。
静けさのなかに耳を傾けたくなる。
静まった自分の心に響く。
そんな、「静かな本」をご紹介します。

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『よあけ』ユリー・シュルヴィッツ/作 瀬田貞二/訳 福音館書店

夜明けから日の出までのほんの少しの時間、湖畔にいる少年とおじいさんを描いた、ほとんど言葉もないとても短い絵本です。仄暗い夜明けから少しずつ明るくなり、太陽が湖の水面を照らす、その一瞬の美しさに心が洗われます。

『茨木のり子の家』茨木のり子/著 平凡社

詩人茨木のり子の暮らした家と、手書き原稿の写真を収録した、写真集であり詩集でもある1冊。家主不在の家には独特の静けさがありながら、よく手入れされた調度品や美しい細工が施された窓ガラスなどから、生活や美を愛した著者の暮らしぶりが伝わってきて、不思議と寂しい感じはなく心地よさや清々しさが感じられます。

『星の王子さま』サン=テグジュペリ/作 内藤濯/訳 岩波書店

ほんとうに大切なことは目に見えない..という名言でも知られる世界的なベストセラー。そのときどきで響いてくる箇所がちがうから、大人になってからもふと読み返したくなります。小さな声で大切なことを教えてくれる愛おしい存在に、耳を傾けるような気持ちでページをめくる1冊。

『いのちをむすぶ』佐藤初女/著 集英社

「森のイスキア」を主宰し、心が疲れた人々が羽を休める場所を提供してきた佐藤初女さん。初女さんに話を聞いてもらい、心からの手料理とおもてなしで、訪ねた人は生きる活力を取り戻したといいます。食べることや、命、受け容れることなど、光の方へ導いてくれる言葉が写真とともに綴られています。

『庭とエスキース』奥山淳志/写真と文 みすず書房

「遠くにある人生に触れたい」。そう思って、北海道の丸太小屋で自給自足の生活する「弁造さん」を撮り始め、時おり小屋を訪ねては写真を撮り、言葉を交わしながら過ごした14年の月日。家族でも友人でもなく、あくまでも「他者」という関係を保ちながら、その生き方をひとつ知る度に自らの生き方をも問い直していきます。”生きること”について、静かに深く想いを巡らせた写文集。

『光のもとで 函館トラピスチヌ修道院』北海道新聞函館支社報道部 北海道新聞社

季節ごとに表情を変える美しい自然に囲まれた、北海道の函館トラピスチヌ修道院での1年を追った写真集。修道院という場所の神聖な領域と、働き、暮らしを整え、団欒するシスターたちの等身大の姿が垣間見えます。季節が巡り、命が循環する。ずっと繰り返されてきたその大きな営み、私たちもその一部なのだということに気づかされます。