忙しい毎日でもできる、
自然の力を取り込む習慣

季節の変わり目は、体調を崩したり、心身の揺らぎを感じやすい厄介な時期。
でもそれだけ体は自然界と連動しているのだと、生命の神秘を実感する機会でもあります。
そんな自分の体の中の自然を滞りなく循環させ、揺らぎともうまく付き合ってゆくために。
どんな時でも健やかで在れるわたしをつくる習慣を、一緒に見つけていきましょう。



時間がない朝は「味噌茶」、菌の力で体を元気に。

朝ご飯はきちんと食べたいけれど、なかなかその時間を取ることができない。そんな方に試してほしいのが、味噌をお茶で溶いて飲む方法。意外な食べ方ですが、これが案外美味しく満腹感もあり、続けると体に必要な菌を取り入れることができます。実は私たちの体に60兆と生息している菌は、心身の健康を支えてくれる縁の下の力持ち。この菌が不足したり、菌同士のバランスが崩れたりすると、病気になりやすかったり健康被害が生じてくるようになります。また年齢とともに減っていくものなので、発酵食品や手料理を食べて、その菌を補っていくことが必要不可欠。特に昔から発酵文化とともに生活を築いてきた日本人の体に欠かせない、味噌を毎日手軽に摂る方法です。

鹿児島の郷土料理「茶節」
薩摩半島南部で疲労に効くとされ、よく飲まれていた「茶節」。お椀に味噌と鰹節、そこに緑茶を注いだら出来上がり。今回は鰹節を入れない飲み方でご紹介していますが、どちらも美味しいので、お好みでどうぞ。

 

財布に香りをつけることでお金への不安を和らげる。

新月の時と満月の時に、紙に香りを吹きかけたものを財布へ忍ばせます。私たちがなんとなく無意識に持っているお金を使うことへの不安や緊張も、お財布を開いた時に良い香りがすると、優しくほぐれ、気持ちがリセットされます。単純に瓶ものだと持ち歩かない香りを、お財布を開くたびに感じられるのも嬉しい場面ですよね。そして気持ちよくお金を出すことができるようになると、お金の循環も良い方向へと変わってゆきます。

 



小さな欲求をすぐに叶える。

日々、予定や仕事ばかりで詰まっていると、なかなかその日の自分の欲求を聞いてあげることができないですよね。いつも決まった飲み物を選ぶのではなく、今日の自分は何が飲みたいかな?と体に尋ねて、その時に欲するものを体に入れる。思い通りにはいかない毎日だったりもしますが、会社の給湯室でも飲めるお気に入りのレパートリーを準備して、小さな欲求を自分で叶えることから始めていく。その積み重ねから自信は育ってゆくようです。

川崎智子さんの整体講座
整体指導者の川崎智子さんの「自己観察実践講座」に通っていたくらすことスタッフが、講座の中で印象に残った回での修得。沸き上がった欲求をすぐに実践することができると、心に体がついてゆく。講座の中では、「私に優しく歩こう」と口に出し、それをすぐに実践する(外に出て優しく散歩をしてくる)ようなこともしました。

 

手はエネルギーの出入り口。

手は古来より、外の世界と自分を繋ぎ、気の放出と吸収を担うパーツとして考えられてきました。手を清めるという行為は、良いものを取り込みやすくすると同時に、悪いものを取り込まないようにする、こういう役割があります。ここが整っていると、エネルギーの流入も変わってくるので、手を洗うというのはやはり大事な行為です。ハンドソープは毎日使うものだから手軽なものを選びがちですが、手を労わるものや良い香りがするものに変えると、運気を上げる習慣を作ることができます。



ハーブティの出し殻を入浴剤にリユース。

飲んだらぽいっと捨ててしまうハーブティの出し殻も、集めて乾かしておけば、お手製の入浴剤に。お茶っ葉用の袋に詰めて、浴槽にそのまま入れても香りを楽しむことができますが、より効果を感じたい方はこれを濃く煮出して、お風呂に注ぐのがおすすめ。日中の活動を司る交感神経から、休息を司る副交感神経に切り替えるための、スイッチになるのがお風呂の時間です。いつも体がだるかったり、寝つきが悪いのは、このスイッチの切り替えがうまくいかなくなっているサインなので、要注意。副交感神経の集中する首と仙骨をしっかり温め、心地の良いバスタイムが取れると、スムーズにおやすみモードへと移行していくことができます。

 

おうちでセルフお灸

意外と手軽にできて効果を実感できるのが、セルフお灸。お灸はツボに貼ることで、血行を良くし、身体が本来持っている自然治癒力を高める効果があると言われています。使うお灸はドラッグストアにも売っている、シールタイプのせんねん灸や長生灸でOK。身体には無数のツボがありますが、まずは自分の気になる症状から、それに対応するツボを調べてみましょう。ツボを見つけるポイントは、指で押してみて体にずんと響く所を探すことです。ついついいろんなところにお灸を据えてみたくなると思いますが、初めは1~2箇所から。身体にどう変化が現れるのかを観察しつつ、続けてみてください。

ツボまでの測り方
一寸は親指の第一関節の幅、二寸は人差し指・中指・薬指を揃えたときの一番太いところの幅、三寸は親指以外の4本を揃えた時の一番太いところの幅。
なのでそれぞれの骨格によって、一寸の長さは異なっていきます。自分の体に合わせた、自分だけの寸法があるのも、また面白いですよね。