ものをつくる、表現する、あの人に聞いてみました。
あの人のものさし
from ギャラリーグレープフルーツジュース
こころとからだ、食べるもの。
自然とともにあること、宇宙の一部であること。
「わたし自身のものさし」を見つける “くらすこと”
2005年から、そんなテーマのもと活動を続けて18年目を迎えるくらすこと。2023年6月にスタートした「ギャラリー グレープフルーツジュース」では、古今東西で時間をかけて作りあげられたアートや器、洋服などの展示と、生活や生きる上でのヒントになるようなワークショップを企画しています。
ギャラリーを通して出会う、ものを作ったり、表現したり、さまざまな活動をされているみなさんにお尋ねした、大切にされているものや言葉、迷ったときはどうする?など、そのものさしが垣間見えるようなQ&Aのコーナーです。
第40回 biga du BurkinaFaso 間瀬由理 さん
間瀬 由理(ませ ゆり)
biga du BurkinaFaso主宰。2011年、ブルキナファソに嫁いだ友人と共に、高校の同級生3人でbigaを開始。国内で年40回ほどの展示会、pop upを開催し、西アフリカの価値ある手仕事を紹介している。支援ではない協働を考え、オリジナルプロダクトを制作。現地ではマスクプロジェクト、鶏の飼育販売等、作り手主導の企画に売上を還元。「世界を歩く、手工芸の旅」(青幻舎2020)掲載。男子2人の母。
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▷展示情報
アフリカの人々が紡ぐ手仕事
biga & AMKUPi
西アフリカのかごとクバクロス 展
2024年10月19日(土)- 10月27日(日)開催
at ギャラリー グレープフルーツジュース
Q 1
お気に入りの道具や愛用品を教えてください。
米澤ほうき工房さんの箒。
掃除機も便利だけれど、すぐ取り出せて静かにはたらく箒が大好き。朝一番に床を、サーッ、サーッと掃くと、気持ちまで清らかになったように感じます。
長く桑添勇雄さんの棕櫚箒を愛用していましたが、お亡くなりになってしまって、もう一本あればと探して求めたのが米澤ほうき工房さんの箒でした。素材から栽培していらして、ホウキモロコシの穂を束ねて美しく締め上げた箒です。購入する際に、私の掃き方に合わせて毛先を調整してくれました。短い手箒は部屋の隅や敷居を掃いたり、チリを集めるときに便利なので、セットで使っています。
4年ほど使って色艶が深まってきて、それもまた愛着が湧くポイントです。
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Q 2
「この本はずっと本棚に置いておきたい」と思う
お気に入りの本を教えてください。
小学生の頃から繰り返し読んでいた、ミヒャエル・エンデの「モモ」。名著すぎる一冊ですが、自分の原点のような本で、愛蔵版を見つけた時に迷わず手に取りました。
灰色の男たちに時間を盗まれないよう、お守りのように置いてある本です。
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Q 3
迷ったときや選択をしなければならないとき、
どのようにして決めていますか?
直感と身体の感覚を大切にしています。選ぶものをイメージしたとき、身体がこわばっていたり嫌な感覚があれば、そちらはやめます。スムーズにその様子が想像できて、身体がふわっと温かくなるときは、そちらに決めます。
迷って決められない時は決められないことを受け入れて、無理に決めることはしません。
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Q 4
日々をご機嫌で過ごすために
心がけていることを教えてください。
自分が疲れて余裕がないなと思ったら、緑の多い場所や海辺で、美味しい食べ物や好きな本と一緒にゆっくりしたり、温泉に行ったり、携帯の電源を思い切ってOFFにして、自分だけの時間を最優先するようにしています。ピラティスや整体など、できる時に早めの身体ケアも続けています。
最近はとくに、小さな違和感や心のチリチリに自分が気づいてあげられるよう、無視して頑張ったり我慢しないよう、労って日々過ごしています。