フルーツ・ジャーナル vol.6(前編) 2022SS
by fruits of life

シンプルなデザインからエスニックまで、さまざまな顔ぶれがそろう水玉シリーズ。
新しいベーシックカラーのライトグレー、そして小柄な人のためのサイズ展開……

今季のフルーツオブライフには、大橋さんの好きなこと、気になってたこと、
ずっとやりたかったことへのチャレンジが散りばめられて、希望の星がきらきら瞬いているようです。
皆さんにもこのわくわくが届きますように。

写真 米谷享
文 松本あかね

人気の水玉シリーズ。気になる新アイテムを自分らしく、
普段の着こなしに溶け込ませるには?

1.
シノワズリー&ガウチョを
セットアップで着てみたら?

ほどよい愛らしさ。そして元気が出る大人のカンフースタイルが完成!

股上が深くゆったりしたガウチョパンツ。カンフーシューズ風フラットシューズで足もとも軽く。

ココに注目!

視線が集まりやすい手元には、人気の大きなカフス。

肘のタックのおかげで、袖にふんわり立体感が生まれる。

小さな立ち襟がつきました。ネックラインのアクセント。

着こなし point!

ブラウスがショート丈なので、同系色の薄手のニットに重ねて。
2021AWに登場したニットをお持ちの方は、ぜひ合わせてみて!

2.
あまい水玉のパフスリーブを
パンツスタイルで引き締める

たくさん覚えたい、普段の日にもすっとなじむ水玉のコーディネート。

着こなし point!

水玉のパフスリーブブラウスに、同じくパフスリーブのギャザーワンピースを羽織ると…? 袖口はこんなふう。「下に着た水玉が少し見えているとおしゃれです」(大橋さん)

手首、そして足首も見せる! ほっそり、フェミニンな印象に。

水玉が日常になる日がきた!?

—— 人気の水玉シリーズにシノワズリーブラウスにガウチョパンツ、そしてパフスリーブ。個性的なデザインが登場してきました。

大橋さん シノワズリーはもともと好きなデザインでこれまでにも何度か出していますが、今回のシノワズリーブラウスは今気になっているショート丈。羽織りものとしてもいけますよ。

—— 夏の羽織りものの便利さは、これまでも提案してきたところですね。

大橋さん ノースリーブのワンピースの上に羽織ったりするのも、夏の着方としておすすめです。

—— もう1つのコーディネートで、パフスリーブを重ねるアイデアもびっくりしました。

大橋さん こちらもワンピースを羽織りものとして合わせているのですが、同じネイビー系を重ねても、水玉が入ると明るくなる、という例ですね。

—— それにリネンのパンツを合わせて。「ああ水玉もこんなカジュアルに着こなせるんだな」と。フルーツジャーナルの読者は、水玉の着こなしがどんどん上手になっているかもしれません!

ニュアンスの異なる薄いグレーを重ねてみると、
オールホワイトのコーディネートとも
ちょっと違う、大人の雰囲気へ。

3.
3つのグレー、3つの素材で
レイヤーコーディネート

白に近いグレー、赤みのあるグレー、そしてリネンやウール、色と素材のレイヤーで作るオールグレーコーディネート。

ココに注目!

袖口についた、しずくのようなくるみボタン。

「にしんの骨」という意味があるヘリンボーンの模様。

着こなし point!

肩に羽織ったり、首に巻いたり、ショールみたいなイメージで作ったニット。袖はゆるく結んで。

4.
パフとシャーリング。
フェミニンなアイテムをシックなライトグレーで

少し光沢のあるリネンリヨセルの生地で作ったパフスリーブブラウスとシャーリングスカートをセットアップで。

着こなし point!

シャーリングスカートをハイウエストで履く、チマチョゴリ風。

「春だから、ライトグレー」

大橋さん 春なので、ライトグレーをテーマにしました。

—— 冬はどうしても重い色が多くなりがちですから。

大橋さん フルーツオブライフではネイビーが中心ですが、私の周りでも、薄い色を着る人が増えたなという印象で、ライトグレーをやってみたかったんです。

—— 大橋さんの選ぶ薄いグレーは、白に近いですよね。

大橋さん 私にとってはオフホワイトと同じ位置づけ。年齢を重ねると、真っ白だと肌がくすんで見えちゃうことも。ライトグレーだとちょうどいいんです。

—— 理想のライトグレーはあるんですか?

大橋さん やっぱり、“白っぽい”感じで、その中でもピンクが混ざったようなグレーがあったり、青みのあるグレーがあったり。今回のリネンリヨセル生地のアイテムは、モランディというイタリアの画家の描いた
静物画を見て、作ろうと思いました。

—— そんなところからもイメージが広がるんですねえ!

大橋さん ライトグレーのコーディネートでは少しずつ色みが違ったり、素材が変わることも大事で、そうすると全身同色、同素材で着るよりも、こなれた感じが出るから。

—— 微妙に違う色と素材のレイヤーが、楽しいんですよね。

5.
2つのスリーブ〜
パフとドルマン

ゆったりしたドルマンスリーブのブラウスは、広げてみたらこんなユニークなかたち!

袖口にたっぷりギャザーが入ったパフスリーブのブラウス。丸く円を描いたような、ラウンド型が特徴。

今季、登場した2つのブラウス。
合わせやすくて、今回のコーディネートでも
たくさん使われているけれど、
よく見ると対照的、そしてとても個性的!
きっと多くのこだわりがあるに違いない…というわけで、
デザインの理由を大橋さんに聞きました。

「身幅はゆったりとしていても、袖を細くしたらバランスよく着られるかなと思って試行錯誤するうちにこの形に。袖に切り返しがないので、肩のラインが丸く自然に出ます」

2021SSで出ていたものを、ボートネックの開き具合を少し詰めて、首と肩がきれいにおさまるようにパターンを修正。
そして今季ではサイズ展開も。例えば肩をピンと合わせたい、ゆったりドロップショルダー気味に着たいなど、希望のサイズ感に合わせて選んで。(数は少なめなので、お早めに!)。

着てみると、風をはらむようなボックス型のシルエットに。

「この何年か、袖がふんわりしたものが流行っていて。でも大人が着るにはちょっと難しいものが… 
そこで『大人が着やすいパフスリーブ』を目指して甘すぎない、モードっぽいデザインで作りました」

袖口に太めのゴムを入れることで、ふわっとしたちょうちん袖に。どのくらいまくるかで、袖のシルエットも変わってくるので、何通りにも楽しめます。

お出かけにふさわしいデザインながら、ちょっと腕まくりしてお皿洗い…なんて日常的な着やすさもうれしい。