JUNICHI OGAWA

季節のレクチュール #3・夏 その1
Lecture des Saisons #3 – été – 01

構成・文 松本 あかね
写真 有賀 傑

※レクチュールlecture:(仏)古くはレッスン、講話という意味を持つ言葉

夏について、レクチュール
〜体を休ませる

強い夏の太陽。その日差しを浴びて山や森の緑は色濃く、わさわさと活気付きます。そして私たちの心もまた弾けたくなるような、遠くへ旅に出かけたくなるような、そんな気持ちになるのも夏ならでは。でも一方で、一年で最も体力を消耗する季節というのは、皆さんが実感するとおりでしょう。

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夏バテは自然なこと

皆さんの中に食後眠くなるという方はいらっしゃいますか。そうでなくても食後すぐに運動したり頭を使うのは難しいですね。それは食べ物を消化するために胃、腸などの消化器がフル稼働しているせい。内臓が消化に費やす活動の体全体への影響は、皆さんが想像するよりずっと大きなものなのです。

季節のレクチュールでも度々触れている「消化力」ですが、一年のうちでいちばん消化力が落ちるといわれているのが夏。消化力が落ちる反面、汗をたくさんかいて体の巡りは良くなるため、エネルギーがあまり摂れなくなり体力が落ちていきます。その状態が「夏バテ」です。

暑い日中、木陰でぐったり寝そべっている動物園の動物たちを思い浮かべてください。暑さで体力を消耗しているときは、動き回らないで体を休ませるのが動物にとっての自然な状態です。私たち人間にとっても同じこと。夏は植物は元気だけれど、動物は「夏バテ」するもの、そんなふうに捉えてみると腑に落ちるところがありませんか。

ヨーロッパにはバカンスという名のもと、体を休ませ英気を養い、また一年を頑張るというサイクルがあります。シエスタも 、暑さが高まる午後は昼寝でもしてゆっくりして、また夕方から頑張ろう、ということですね。
夏は頑張りすぎない、活動しすぎない、そのことを意識してみると、秋を迎える頃には体調良く過ごすことができると思います。

夏のレクチュールでは夏の養生法を軸に、しっかり体を休めるために必要な夏の過ごし方と、南国の人達が大らかでいるように、暑い季節をリラックスして過ごせるコツを具体的にお伝えしたいと思います。題して「大人の夏休み」。第一回の今日は、「家で過ごす夏の休日」をテーマにお送りしたいと思います。

JUNICHI OGAWA

JUNICHI OGAWA(小川純一)
セラピスト 大阪出身 鎌倉在住
都内でのケータリング活動を経て、東日本大震災をきっかけに、神奈川県の自然のなかへ拠点を移す。精神的な生活やスピリチュアルな知恵や知識を身につけていくなかで、スピリチュアルカウンセリングの力が開眼する。現在は、鎌倉「やまのスコレー」を構え、カウンセリングやワークショップを中心に、スピリチュアルな観点から暮らしを提案する。小冊子「MEME spirit&life magazine」も不定期で発行。
junichiogawa.com

大人の夏休み

皆が海へ山へ海外へ、アクティブに出かけているのに、家でゆっくりしていたいなあと思う。そんなとき、あなたも少し「夏バテ」しているのかもしれません。周りと同じ気持ちになれない自分を残念に思うことはありません。南国の人は早起きしてひと働きした後、午後は昼寝を過ごしますよね。夏の過ごし方って、本来そういうものじゃないでしょうか。あなたの体も体力が落ちていることを無意識に察知して、ゆっくりしたがっているのかもしれせんよ。

家で過ごす休日

夏バテした体に必要なのは、とにかく「休む」こと。長いお休みがとれなくてもいい。ほんの1日でも、意識の持ち方ひとつで、とびきりの「大人の夏休み」を過ごすことができます。たとえば、長い旅行へ出たら、めいっぱい日程を組むのではなく、最後の1日は家で過ごすためにとっておく。もしくは、ぽっかり空いた1日が手に入ったら、そんなときこそ「大人の夏休み」のチャンスです。

何をして過ごすかは、よく自分に聞いて。ずぅっと読もうと思っていた本を、初めて開く日にする。あるいは、ちょっと複雑なレシピを試す。1時間のオイルマッサージ。散歩の途中、いつもと違う道を行ってみる。長い休みをとって旅行へ行くと予定がぎっしりで、そういうささやかな「したかったこと」ができなかったりするもの。1日きりの休日だからできることって、いろいろあると思うんです。

ポイントは1日だけの休みだからとダラダラしないで、自分にいいことする。気になっていることをして、特別な時間をつくってみてください。きっと夜、眠りにつく前に「すごくいい休みだったな」と振り返って思う、充実した1日になると思います。

たとえばこんな1日

皆さんは、地面にごろんと寝転んだこと、ありますか? それまでバタバタしていたのがすっと波が引くように落ち着く感じがするのは、地面に触れることで、体が自然のリズムを感じとるからではないかと思うんです。
僕は朝起きたら裸足で庭へ出ます。ひんやりした空気の中、立っていると足元から大地のエネルギーが上がってくるのが感じ取れます。そして体中に朝日を浴びれば、まるで光合成する植物になった気分。そんなふうに早起きして、朝日を浴び、とれたての夏野菜をたくさん使ったカレーをつくってブランチ。あとはのーんびり木陰で寝転んで過ごすのって、すごくいい休日だと思います。

季節のひとさら
きゅうりとズッキーニのカレー

家ですごす夏休みのブランチにご紹介したいのは、夏野菜をたっぷり使ったカレー。あっさりしているので、朝食にもぴったりです。

夏野菜で熱を逃がす

暑い季節の野菜や果物は水分もたっぷりで火照った体を適度に冷やしてくれます。スイカやきゅうりはその代表選手。他にも茄子、トマト、ピーマン、ししとう、桃…
今は冬でもトマトも茄子もあるけれど、夏こそ夏野菜をたくさん食べて欲しいなと思います。当たり前のようだけれど、地球は私たちの体に必要なものを、季節の恵みとして与えてくれています。きゅうりもズッキーニも、夏の私たちの体に必要だから、ある。体にこもった熱を出してくれるから、夏野菜をよく食べていたら、夏バテはしないといっていいくらいです。

ただ、疲れているときや、消化力が落ちているときに生で食べると、体の負担になる場合もあります。また体を冷やしすぎても、消化力や体の機能が落ちる原因に。そこで僕がよくしているのは、火を通して食べること。加熱することで消化しやすくなりますし、適度に熱を逃がしてくれるようになるので、冷えすぎない体になります。この後のレシピでもご紹介していますが、きゅうりを加熱してみると、とてもおいしいんですよ。

夏は冷たいものやさっぱりしたものもよいですが、ぜひ季節の恵みをおいしく料理して、滋養をとってほしいなと思います。

きゅうりとズッキーニのココナツカレー

夏を感じる爽やかなカレーです。体を温めるスパイスは控えめに、体を冷やしてくれるココナツミルクときゅうりを使って。夏バテで食欲が無くてもさらりと食べられます。
短時間でできるので夏の朝食にもオススメ。夏の食材の香りを楽しむよう、さっと火を通すことが美味しさの秘訣です。パクチーやライムを添えて、夏らしく。

材料(4人分)
きゅうり 3本
ズッキーニ 2本(大きめのものなら1本)
玉ねぎ(中)1/2個
にんにく ひとかけ
生姜 20g
ココナツミルク 250cc
水 500cc
クミンシード 小さじ1/2
ローリエ 1枚
カレーパウダー 小さじ1と1/2
オリーブオイル 大さじ2
砂糖 大さじ1
ナンプラー 少々
塩 お好みで

[別添え]
香菜
ライム
レーズン など

① きゅうりの皮を少し残しながら剥く。ズッキーニの皮はそのまま。きゅうりとズッキーニを三等分くらいに切って、さらに四分割に切る。
玉ねぎはみじん切りにしておく。にんにくは香りが出るようそのまま潰し、生姜は5mmの太さにスライスする。

② 鍋にクミンシードとローリエ、にんにくと生姜、オリーブオイルを入れ弱火にかけ、香りが立ったら玉ねぎを加え、炒める。

③ 玉ねぎが透き通ってきたらカレーパウダーをまぶし全体に行き渡らせる。そこへきゅうりとズッキーニ、水を入れ強火にかける。沸騰したら弱火にして蓋をして10〜15分煮る。食感を残した方が美味しいので、煮込みすぎないように。特にズッキーニは煮崩れしやすいので気をつけて。

③にココナツミルクを入れひと煮立ちしたら、砂糖、ナンプラーを加え、最後に塩でお好みの加減に味を整える。
隠し味に醤油を少し加えても味がまろやかになります。ココナツミルクは煮込み続けると分離しやすいので、沸騰したら手早く味を整えるように。

⑤ 器に盛り、ライムと香菜を添えてできあがり。レーズンはご飯に添えて。

*カレーパウダーはぜひ美味しいものを試してみてください。自然食品店などで販売しているものなら、オーガニックで香りも良いものが多いです。

MEME

「本当の私と出会う」をテーマに、スピリチュアルな感性をもっと身近に感じるスピリット&ライフマガジン『MEME(ミーム)』。カウンセラーであり、アーティストである小川純一さんが自ら編集長になって立ち上げた小さな冊子です。

MEME spirit&life magazine issue #01
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